アーティスト情報のデジタルアーカイブ化で失敗しないポイント10
ギャラリーのための作品管理システム比較(無料/有料)
複数作家を扱っているギャラリーほど、情報管理は一気に複雑化し、
「作家1人のポートフォリオ管理」とは別次元の課題が出てきます。
作品・在庫・展示歴・プロフィール・価格・委託状況──
これらが作家ごとにフォーマットも命名規則もバラバラで届くと、
ギャラリー側のデータ管理はあっという間に破綻します。
本稿では、複数作家を扱うギャラリーが
“情報地獄”から抜け出し、
誰が見てもわかる・迷わない・共有しやすいアーカイブ体制 を作るための
標準化手法をまとめます。
ギャラリー運営の現場では、
情報の整理がうまくいかないことで、
信じられないほどの時間ロスが発生します。
よくある状況は次の通りです。
1〜2名の作家なら何とかなるものの、
5名、10名、20名と増えると
ギャラリーの運営時間の多くが“情報探し”に奪われる という問題に直面します。
情報の形式が統一されていない状態は、
ギャラリーにとっての“コスト増大”であり、
アーカイブ整備は単なる管理作業ではなく、運営効率を上げるための投資なのです。
複数作家を扱うギャラリーがまずやるべきは、
「個別」と「全体」を分けること」です。
これは業務効率化の基本でもあり、
アーカイブ破綻の最大の原因は
「全部を1箇所に混ぜて保存すること」 にあります。
目的:その作家だけの情報を完結させる
フォルダ例:
/Artists
├A_Suzuki
│ ├Profile
│ ├Works
│ │ ├2023
│ │ ├2024
│ ├Exhibition
│ └Sales
├B_Tanaka
│ ├Profile
│ ├Works
│ ├Exhibition
│ └Sales
└…
目的:ギャラリー側の“意思決定”のための情報セット
例:
/Gallery_DB
├Works_All (全作家の作品データベース)
├Artist_Profile_All (プロフィール一覧)
├Exhibition_History (展示記録)
├Inventory (在庫管理)
└Sales (販売データ)
「混ぜない」が最大のポイントです。
複数作家管理が破綻する最大の理由は
「情報形式がバラバラ」 という一点に尽きます。
ギャラリー側に必要な情報項目を
最初から“フォーマットとして要求する”ことで、
データの揺れが一気に減ります。
作家に渡すフォーマット例:
ギャラリー側には
“書ける作家と書けない作家がいる”問題があります。
フォーマット化はその格差を埋めます。
最低限の項目:
これを統一すると、
「作者による記述の揺れ問題」 が自動的に改善します。
例:
2023 「青と光のあいだ」○○ギャラリー(東京)
2022 「日常の断片」□□アートスペース(大阪)
書式統一のポイント:
ギャラリー全体の資料価値が飛躍的に高まります。
ギャラリーで最もトラブルになりやすいのが
委託作品の在庫と返却管理 です。
作品点数が増えると、
「預かったのはいつ?」「返したのは?」「どこに置いてある?」
が曖昧になり、クレームや誤解につながります。
特に重要なのは「返却日」と「作品の所在」。
これが抜け落ちるギャラリーは非常に多い。
例:
[作家略号]-[制作年]-[通し番号]
SZ-2024-012
ポイント:
これだけで情報の迷子が一気になくなります。
作家ごとに記述ルールが違うと
ギャラリー側の整理コストが跳ね上がります。
特に次の3項目を統一すると劇的にラクになります。
[作家略号]_[作品名]_[年]
例:SZ_青い記憶_2024
これらは仕組みづくりで防げます。
Google Drive、Dropbox、OneDriveのいずれでも
ルールを整えれば安定して運用できます。
複数作家を扱うギャラリーにとって、
情報管理の最大の敵は“バラバラ”です。
これらを統一するのがアーカイブであり、
標準化されたアーカイブは
ギャラリー全体の「共有資産」 になります。
複数作家を扱うギャラリーは“情報のプロ”である必要があります。
その基盤を作るのが、
統合アーカイブ × 標準フォーマット × ルール化 の3点セットです。
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