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ギャラリーのための作品管理システム比較(無料/有料)

無料・有料のどちらを選ぶべきか?

ギャラリーが作品管理システムを検討する際にまず悩むのは、

無料で始めるべきか、有料を導入するべきか という点です。

結論としては――

「管理点数」「スタッフ数」「販路規模」で判断すべきです。

ギャラリー規模管理作品数スタッフ数推奨システム
個人ギャラリー/新規スペース〜100点1〜2名無料ツール(Drive / Notion)
小規模ギャラリー〜500点2〜5名低価格帯/Omeka S
中規模以上500点〜複数名Artlogic など有料特化型

高機能さを求めすぎて途中で運用が止まってしまう例が後を絶ちません。

背伸びしない導入計画が成功のポイントです。


無料システム比較

(Google Drive/Notion/スプレッドシート)

無料はコストがかからない反面、

運用設計とルール化がすべてです。

ツール強み弱み向いている用途
Google Drive画像管理に強い/共有が簡単メタデータ管理が弱い写真中心の管理
Google Sheets検索・並べ替えが強い画像添付が面倒展示履歴・販売管理
Notion情報の一元管理ができる/関係データに強いカスタム設計が必要作品台帳+PR+TODO

特に Notion はギャラリーとの相性が抜群です

  • 作家 → 作品 → 展示 → 販売の紐付けができる
  • DM作成用情報をすぐ引き出せる
  • 欠番/所在不明作品を防げる

無料でここまでできるのは強力です。


低価格帯システムの比較(月額1,000円〜)

システム価格特徴向き
ArtMoi月$10〜展示・所蔵管理/クラウド運用小規模ギャラリー
Art Galleria月$30〜顧客管理に強い販売強化型
Artwork Archive月$8〜カレンダーやPR連携作家+ギャラリー混在向け

海外製ゆえに

日本語/円/住所管理が弱いことは注意点。

ただし

「無料ツール+手作業」が負担になってきた段階で

初めて導入候補を検討すべき領域です。


ギャラリー向け有料システムの特徴

(Artlogic/ArtBinder/ArtBase)

より本格的に、

販路管理・顧客管理まで統合したいギャラリー向けです。

サービス名主な機能強み導入規模
ArtlogicCRM/オンラインビューイング/展示管理展示販売に極めて強い中〜大規模
ArtBinder展示・在庫管理用iPadアプリ現場運用がスムーズ小〜中規模
ArtBaseデスクトップ管理+写真保管老舗の信頼性中規模以上

海外の大手ギャラリーはほぼ Artlogic。

理由は

  • オンラインビューイングの完成度が高い
  • 顧客管理(CRM)が強力
  • EC機能が自然に統合できる

導入は慎重にすべきですが、

「売上を伸ばす仕組み」を同時に得られます。


AtoM・Omeka Sを使った“自前アーカイブ”の強み

無料だが アーカイブ機能は最高峰

特に Omeka S

  • 展示特設ページを簡単作成できる
  • 作品情報を「正しく検索できる形」で公開
  • アーカイブと広報が同時に成立

「作品データ自動掲載の仕組み」

SNSや展示会LPと連携して、

作品情報を自動で反映することが可能です(要設計)

この構造ができると、

PR素材を繰り返し使い回せるため、

広報の生産性が劇的に向上します。


システム選びで失敗しないチェックリスト

✔ 管理したい作品点数は?

✔ 所在管理まで必要?

✔ 販売管理(CRM)は?

✔ 公開する?内部管理だけ?

✔ 担当者のITリテラシーは?

✔ 複数拠点で共有する?

✔ データ移行は誰がやる?

✔ 5年後にも使える?維持費はいくら?

システム導入=運用体制の設計がセット

ここを忘れると、

導入したのに使われないシステムが残ります。


まとめ:ギャラリー規模別おすすめの選び方

最後に 一行で判断できる基準を提示します。

規模最適解
50〜200点Notion/Google Driveで十分
200〜500点Omeka S or Artwork Archive
500点以上Artlogic(一択に近い)

デジタルアーカイブ化を「導入すべきかどうか」から検討したい方はこちら
※現状の運用を前提にご相談を承ります

この記事を書いた人
ArtLibの長岡です。 アートイベントの取り仕切りを10年にわたって続けてきました。 現在は百貨店のアートギャラリースペースにて、作家さんの展示会場の運営を行っています。 絵画を年間2000万円の絵画を販売して、学んだことを公開していきます。