作品の分類方法(ジャンル・技法・シリーズ)を体系化する
Dublin Core(ダブリン・コア)を使った“作品情報の標準化”完全ガイド
作品データベースは、アーカイブ運用の「心臓部」です。
ここがきちんと設計されていれば、作品管理・展示企画・販売・広報、すべてがスムーズに回り始めます。
逆に、項目設計が曖昧なまま運用を始めると、数ヶ月でデータが揺れ始め、分類や検索が破綻します。
この記事では、アート・デジタルアーカイブの中核となる「作品データベース」の設計を、
作家・ギャラリー・自治体資料館のすべてで使える形で体系化します。
作品管理を始める際、多くの人が
「とにかく写真を入れればOK」
「まずはフォルダに作品を入れていこう」
と考えてしまいます。
しかし、作品アーカイブが成功するかどうかは 最初の設計で9割決まります。
作品データベース設計の基本構造は次の3つです。
この3点が決まっていれば、
AtoM・Omeka・WordPress・Excel どのツールを使っても運用できます。
アーカイブの失敗原因の多くは「項目を後から追加/修正」すること。
データが増えたあとで項目をいじると、
・入力揺れが発生
・どの項目が正式なのか分からない
・検索性が落ちる
・担当者の負荷が爆発
こうした問題を避けるため、最初に「必要最低限+ちょっとだけ余裕」を持った設計を行うことが重要です。
アーカイブとして必須の項目は以下。
これだけあれば 作品管理・展示・販売・移動管理すべてに対応できます。
(※ 推奨フォーマット付き)
アーカイブが「資料庫」から「PR資源」に変わる項目です。
例:
「コロナ禍で外出できなかった時期に、自宅の庭をモチーフに制作」
販売や在庫管理を行うギャラリー・作家は、
このセクションが“実務最大のポイント”になります。
特に複数作家を扱うギャラリーでは「返却漏れ」が発生しやすいので必須。
画像との紐付けはアーカイブの安定運用の要。
例:
NK-2023-014.jpg
NK-2023-014_detail1.jpg
NK-2023-014_install.jpg
「作品番号」をキーにすると、
どのシステムでも参照が安定します。
クラウドの容量消費を抑えるコツでもある。
推奨:
/Originals/Creator/Year/作品番号.jpg
/Public/Creator/Year/作品番号.jpg
ExcelでもNotionでも共通で使えるテンプレートです。
| 項目 | 内容 |
| 作品番号 | NK-2023-014 |
| タイトル | 春の庭 |
| 制作年 | 2023 |
| サイズ | 530×455 mm |
| 技法 | 油彩/キャンバス |
| カテゴリ | 絵画 |
| 所在 | 自宅 |
| 価格 | 80,000円 |
| 説明文 | ○○をテーマに制作 |
| 展示歴 | — |
| 画像 | NK-2023-014.jpg |
| 項目 | 内容 |
| 作家名 | 中村花子 |
| 作品番号 | HK-2022-002 |
| タイトル | 夜の散歩 |
| 価格 | 120,000円 |
| 在庫状況 | ギャラリー |
| 状態 | 良好 |
| 展示歴 | 2023 個展「夜の記憶」 |
| 販売履歴 | — |
| 返却予定 | 2025/4 |
| 画像 | HK-2022-002.jpg |
アーカイブ運用は、写真の撮り方でもシステム選びでもなく、
だからこそ、
が最も重要です。
ここをしっかり固めておけば、AtoMでもOmekaでもWordPressでも、
安定した作品データベースを構築できます。
▶ デジタルアーカイブ化を「導入すべきかどうか」から検討したい方はこちら
※現状の運用を前提にご相談を承ります